外国人が、おもしろTシャツを着て歩いているのをときどき見かけます。本人はおもしろいことをしている気はないと思うのですが、面白いです。たとえば、「闘魂」など、現代の日本人の間では、ほとんど口にしないような熟語が大きく筆書きで書かれているTシャツなどを着ています。本人は日本語を知らなくて、意味もわからず筆書きのジャパネスクさに惹かれて着ているだけなのでしょうが、微笑みを誘います。日本人でも、胸のところや背中にアルファベットを書いてあるシャツを着ることは多いです。その多くの場合、そこに書かれている意味に惹かれて買うということはないでしょう。ただ、文字の装飾がきれいだからとか、文字の量がちょうどいいからとか、そういうフィーリングで選びます。だから、外国人もそれと同じような感覚で選んでいるのでしょう。
日本人がおもしろTシャツを着る場合、そういう天然な理由ではなく、狙いがあってのことです。ギャグのセンスが自分のフィーリングに合うとか、これを着ると、面白いだろうなあ、と想像しながら選びます。そういうおもしろTシャツを着ている人に会うと、こちらの方も「それ、面白いね」と突っ込みたくなります。相手の方も、突っ込まれることを期待して着ているので、満足げな表情になります。たとえば、携帯電話のアンテナの横に「人生圏外」とオリジナルプリントされているTシャツなどがあります。ブラックユーモア的で面白いです。